耳下腺腫瘍
耳下腺腫瘍
耳下腺(じかせん)とは耳の下にあり、唾液を作る組織である唾液腺の一種です。耳下腺腫瘍とはこの耳下腺にできる腫瘍です。この病気には良性も悪性もあります。
どんな症状が出る?
耳の下や周りにしこりができる、腫れてくるなどで気づく場合が多いです。進行してくると、目を閉じにくい、口から飲み物がこぼれるなどといった顔面神経麻痺(がんめんしんけいまひ)が起こることがあります。
このように治療していきます
診察だけでは良性か悪性かわかりにくい場合が多いので、手術で腫瘍をとって、病理検査に提出して最終的な診断が決まることが多いです。
この病気のやっかいな点は2つあります。1つは顔を動かす神経である顔面神経が耳下腺の中を貫くように走っているので、悪性腫瘍の場合に顔面神経が腫瘍に巻き込まれてしまっている場合、腫瘍をとるために意図的に顔面神経を切らなければならないことがある点です。この場合、切った顔面神経を繋ぎなおす手術も行われる場合がありますが、一生顔面神経麻痺が残る可能性があります。もう1つは、傷跡が目立ちやすいという点です。耳の前から首にかけて傷が残るため洋服で隠せる場所ではないため目立ってしまいます。
耳の下や周りにしこりがある場合はほったらかしにしないようにしましょう。